44歳の僕がステージ4の大腸がんと診断されて

2016年大腸がん発覚。手術後、腹膜への転移が確認されステージⅣだと告知される。その後半年間に及ぶベクティビックス抗がん剤治療を受ける。2018年12月がん再発。アバスチン抗がん剤治療を受ける。48歳になりました。

九州がんセンターでの検査結果は治験の対象にならないとのことでした

九州がんセンターでの検査結果は治験の対象にならないとのことでした

いつも通っている総合病院の病診連携室のマエザワさんから連絡があり、九州がんセンターから検査の結果が届いているので担当医のアマキ先生から説明しますので来院くださいということで、検査結果を聞きに行ってきました。

【新薬の治験は受けられない】

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リキッドバイオプシー検査もがん組織のスクリーニング検査も引っかからず

以前、九州がんセンターでの治験を受けるためにリキッドバイオプシー検査という血液検査を受けました。その検査で遺伝子に異常が見つかれば、新薬の治験の対象になるというものです。

それから一ヵ月以上経過してその結果が届いたということで、いつもの総合病院へ結果を聞きに行ってきました。

受付をすませ、久しぶりに担当医のアマキ先生の診察室に入ります。

アマキ先生は九州がんセンターの医師から届いた手紙をみせながら説明してくれました。

結果から言うと、がん細胞からの遺伝子異常は見つからず、残念ながら新薬の治験の対象にはならないということでした。

遺伝子異常が見つかって新薬の治験の対象になる可能性は検査対象の10%未満であると言われている、ということは事前に九州がんセンターの医師から聞いていたので「あーなんだ、やっぱりか」という感想でした。

それに治験の場合は副作用についても不確定なところがあり、思いがけない副作用にみまわれる可能性もあったので、そういう点は少し怖いところでもありました。

それよりもリキッドバイオプシー検査を受ける前に九州がんセンターの医師から言われていたのが、

「これは特殊なケースですが、遺伝子異常が見つかったにもかかわらず対応する薬がなく治療法もない。という場合もありますが検査をしてよろしいですか?」

みたいなことを言われていたので、その点も気になるところでした。

そのうえ、

「もしそうなった場合、ご家族にも遺伝子異常による病気のリスクが発覚しますので、ご家族にこのことをお知らせしますか?」

とも聞かれていました。

そのときは

「うーん、僕の一存でそんな重大なことを決めていいのかな…母や弟や妹、その子供たちもリスクが発覚するということだし…」

と迷いましたが、うちの家族の性格上、知らせた方がいいだろうと思い、特殊な遺伝子異常があったときは家族にも伝えてもらうように医師にはお願いしていました。

「もし遺伝に異常が見つかっても治療法がないなんて言われたらどうしよう…」

と、その点が心配でしたが、アマキ先生によるとそういった特殊な遺伝子異常も見当たらないということで、その点では少しだけ安心しました。

とにかくこれで九州がんセンターでの治験が受けられるかどうかの白黒がはっきりしたと思います。

今後の治療方針としては戸畑共立病院で温熱療法と抗がん剤を併用した治療を

説明を一通り終えたアマキ先生から

「それで今後はどのようにしようとお考えでですか?」

と尋ねられたので、

「僕の中では治験は第一候補だったんですけど、それがダメなら戸畑の温熱療法を受けたいと思っています」

「そうですか、ではそちらのほうに手紙を書くようにしますね。そして必要であれば資料も送付するようにしますので」

「お願いします」

「それでまた何かあったらこちらでも診ますから、遠慮なくおっしゃってください」

「ありがとうございます。よろしくお願いします」

やはりいざという時は近くの病院を頼りにしたいと思うので医師との信頼関係は大事にしていかないといけないなと痛感しました。

アマキ先生の診察が終わった後は、診察室を出るとすぐ病診連携室へ向かい他の病院との橋渡しをしてくれたマエザワさんと話をすることに。

病診連携室に入るとちょうどマエザワさんがいらっしゃって

「あーヨシノさん、先生から説明聞かれました?」

「はい、今聞いてきたところです」

「一応先生からしっかりと説明を受けたほうがいいと思って今日来てもらったんですけど、治験は残念でしたね…」

「まあ確率は低いと検査前から聞いてたんで、やっぱりかなって感じでした」

「それで次はどうします?」

「戸畑の温熱療法を受けたいと思っています」

「じゃあ、すぐ電話しますね」

というとマエザワさんはすぐに携帯を取り出して僕の目の前で電話をし始めた。

「・・・あーお世話になります病診連携室のマエザワですーそれでですねー・・・」

と戸畑共立病院の連携室の担当の方と話をすすめていくマエザワさん。

ひととおり話し終えた後で電話を切ったマエザワさんは

「じゃあ、向こうから診察日をまたこっちに連絡してくるそうなんで、分かり次第ヨシノさんの携帯に連絡しますね」

「あ、ありがとうございます」

「なるべく早い方がいいですもんね。がんばっていきましょう!」

マエザワさんは行動が早くてありがたい。

その後会計を済ませていると早速マエザワさんから連絡があり明日にも戸畑共立病院に診察を受けに行くことになりました。

前回の抗がん剤治療治療から2ヵ月以上経過しているので心配

九州がんセンターの治験が受けられないことは少し残念ではありますが、とりあえずは治療方針も決まり、温熱療法と抗がん剤を組み合わせたものになりそうです。

とはいえ前回の抗がん剤治療から既に2ヵ月以上が経過しているのでがんが悪化していないか心配なところではあります。

これまで治療法に関してはいろいろと手を尽くしてきましたが、最善手とはいかないまでも第二候補くらいに考えていた温熱療法に向かうことになりした。

あとはこの治療方法でいい結果を出せればいいのですが、それはやってみないことにはなんとも言えないことだと思います。

とりあえずは一歩前進できたのかな?

全て自分の思い通りとはいきませんが、それでもよりよい結果に向かってよりよいとされる選択をしていきたいと思っています。