44歳の僕がステージ4の大腸がんと診断されて

2016年大腸がん発覚。手術後、腹膜への転移が確認されステージⅣだと告知される。その後半年間に及ぶベクティビックス抗がん剤治療を受ける。2018年12月がん再発。アバスチン抗がん剤治療を受ける。48歳になりました。

アバスチン抗がん剤投薬での入院2日目~3日目(退院)までと初回の投薬を終えてみての感想

この記事ではヨシノ (id:yo_kmr)が2018年の12月下旬に書いたメモをまとめています。

アバスチン抗がん剤投薬のための入院2日目

2018年12月。あと数日で2018年も終わりを迎えようとしている。 

アバスチン抗がん剤の投薬のための入院2日目

昨晩は睡眠導入剤ゾピクロンのお陰で11:30ごろには眠れたと思う。

多分これがなかったらなかなか眠れずにベッドで長い時間眠れずにもんもんとしながらゴロゴロしていたと思う。

入院時は普段と環境が変わるので、なかなか眠れないことが多い。だから2年前に抗がん剤治療で入院した時から寝る前には睡眠導入剤をもらうようにしている。

とはいえなるべく薬には頼りたくないもの。かつての僕もそうだった。

でも、抗がん剤という強い薬を身体に入れておいて今さら睡眠導入剤程度でどうこういうのもどうかと思うし、眠れずに退屈な時間をじりじりと過ごすよりはよっぽどいいと思う。

入院2日目の朝

入院2日目の朝、起床時の体調は?副作用の影響は?

どうかというと、「よく分からない」というのが正直なところ。

吐き気もあるような無いような。

約2年前に受けたベクティビックスとは薬の種類が違うので何ともいえない。

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朝に計った血圧は上が120と普通なのかな。今まであまり血圧を気にしたことがないからよく分からない。アバスチン抗がん剤の副作用で血圧が上がりやすいと言われたので少し注意しておこう。

朝昼共に食欲は無く、ほとんど食べられなかった。

吐き気は微妙に感じるけれど、嘔吐するほどではない。

ジッとしていれば比較的平気なのかも。

 

入院2日目の夜

夜。

夕食の配膳があったが、気持ちが悪くてほとんど食べられなかった。

まだ抗がん剤治療も1クール目の2日目だというのに、先行きが不安だ。

 

午後9:00ごろ、吐き気がひどくなりナースコールをして追加の吐き気どめをしてもらった。

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このことは僕とって大きなショックだ。

まだ抗がん剤治療1クール目なのに?

まるでベクティビックス抗がん剤のときの9クール目のような苦しさだ。

はじめからこんなに苦しくなるなんて…真剣に続けることを断念しそうだ。

アインシュタインが言うには質問がだいじというので、自分に対する質問をしてみた

自分に質問してみる。

ある本で読んだことだけど、質問って大事みたいだ。

かの高名なアインシュタインが言うには

「もし、自分が殺人鬼に殺されそうになって助かる方法を考えるのに1時間だけ与えられるとしたら、最初の55分は適切な質問を探すのに費やすだろう」

とのこと。

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とりあえず僕には僕自身に質問する時間は少なくとも55分以上はある。

「ああ、がんはいやだな」

とか

「抗がん剤やりたくないな」

なんてネガティブなことばかり考えていてもしょうがない。

「いやだな」を考えることにエネルギーを使うのではなく、「どうすれば」にエネルギーを使った方がいいんじゃないか?やってみよう。

  • どうすればがんを克服できるのか?
  • どうすればがんを克服する効果的な方法を見つけられるのか?
  • どうすればがんに対しての正しい情報を手に入れられるのか?
  • どうすればそれが自分にとって効果的であると判断できるのか?
  • どうすれば情報を精査するスキルが身につくのか?
  • どうすればがんを克服した人たちと同様の体験ができるのか?
  • どうすれば自分にとって効果的であるという方法を最短最速で試せるのか?
  • どうすれば免疫力を上げることができるのか?
  • どうすれば免疫細胞の助けになるのか?
  • どうすれば寛解という結果にたどり着けるのか?
  • どうすればがんを小さくできるのか?
  • どうすればがんの働きを抑制できるのか?
  • どうすれば最も効果的で自分に最適な治療法が見つかるのか?

 

とりあえず思いつくままに書いてみたが、まだまだ少ないし絶えずこの質問を頭の中で繰り返していこう。

そうすることでネガティブなことをくよくよと考えるヒマがなくなるし、常にアンテナが張られ、情報をつかみやすいというか気づきやすくなるんじゃないかと思う。

 

アバスチン抗がん剤投薬での入院最終日

昨日は睡眠導入剤を使って10時ぐらいには寝たおかげもあってか寝起きの気分は多少はマシになっていた。

でもつらいのはつらいのでなるべく動かないでジッとしていることにする。

 

入院3日目14:15ごろ、点滴終了。

長かった点滴も終わり右鎖骨下に埋め込まれているリザーバーから点滴針が抜かれる。

何度経験してもこの瞬間だけはなんだか解放された気がして気持ちが晴れやかになる。

その後は帰り支度をして自宅に戻った。

やっぱり家に帰ると安心して気分も少し良くなる気もする。

 

はじめてのアバスチン抗がん剤を終えてみての感想 

今回から始まったアバスチン抗がん剤は2年前に受けたベクティビックス抗がん剤とは違って副作用が強い気がする。

ベクティビックス抗がん剤のときは1クール目の投薬が終わった時点ではそれほど身体に異変は感じなかったが、今回アバスチン抗がん剤では1クール目の投薬を終えた時点で身体にかなりのダメージを既に感じている。

まず特筆すべきは「吐き気」、入院中投薬が始まってから食欲は無くなって、食事はほとんど食べられなかった。

無理して食べて後で吐いてもつらいだけなので食事はほとんどとらなかったけど、2日目の夜から吐き気は特にひどくなって夜勤の看護師さんにお願いして追加の吐き気止めをしてもらったほどだった。

まだ1クール目なのに追加の吐き気止めをする必要があるのか…

この事実は僕を大いに落ち込ませた。

なぜならこの先、抗がん剤の副作用のダメージは蓄積され、そのつらさは回を増すごとに倍増していくことは今までの経験上分かっていることだから。

特に2日目の夜はつらかった。

あまりのつらさに

もうこんなにつらいんなら抗がん剤はやめる。先に身体が参ってしまう

と思い、病室に持ち込んだIpadで「抗がん剤 やめる」と検索したほどだった。

3日目の点滴が終わった時点でも強い吐き気は常にまとわりついていて、油断をすれば吐いてしまいそうだった。

幸い、この入院中は食事にほとんど手を付けることが無かったので胃にあまり食べ物が入ってなかったこともあり吐くことはなかったが、ちょっとでも無理して食べていたら間違いなく戻していたと思う。

その他の副作用としては吐き気からくる倦怠感と足先に軽い痺れの兆候くらいだろうか。

3日間通しての体温は37.0℃前後で血圧はおおむね正常だった。

 

しかし帰宅後入浴した時にちょっと長めにお湯につかって湯あたりしたのだろうか気分が悪くなって浴槽横でしばらく倒れ込んでしまった。

 

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血流がまわりすぎるのがいけないのか急激な体温上昇がいけないのか分からないが、入浴には気をつけないといけないし、風呂から上がったときの温度差にも注意が必要だと思う。

 

それにしたってアバスチン抗がん剤による副作用は想像していたものとはまったく違っていた。

正直この先続けていけるか不安である。

本音を言えばもうやめたい。

でもやめたら癌が増殖しそうでこわい。

行くも地獄、戻るも地獄か…