母さんが浴室ではげしく転倒!大変なことになった【がん闘病記46】
この記事ではヨシノ (id:yo_kmr)が2016年の7月下旬ごろに書いたメモをまとめています。
母さんが浴室で転んで大変なことに
2016年7月。
2クール目の抗がん剤投薬後から9日経過
時刻は夕方。僕は日課にしようとしている自然公園でのウォーキングにそろそろ出かけようとしていた。
そのとき風呂場の方から「うぐえぇ~!」という尋常ではない悲鳴が聞こえたので何事か行ってみると、そこには右手を抑えて痛そうにうずくまる母さんの姿が!
浴槽を掃除中に滑ってバランスを崩し、とっさについた右手首を痛めたようだ。
「うぅぅ…」と脂汗を流しながら痛そうにしている母さん。
これはただ事ではない!
スグに病院へと思ったが、あいにく今日は日曜日のうえ時刻は夕方6時を回っていたので当然一般の病院は休診している。
急いで救急に電話して対応してくれる病院を聞くと、車で30分ほどの距離にある医療センターが本日の当番医らしい。
救急車を呼ぶか迷ったが、事態は一刻を争う。なるべく早く病院に向かおうと思いそこまで母さんを車で連れていくことにした。
僕といえば大腸癌の抗がん剤治療による副作用で具合が悪いのだけどそんなことを言っている場合ではないし、とりあえず車を運転するくらいなら特に問題は無い。
30分ほどで病院に着いたはいいが…
すぐに出かける準備をして母さんを車に乗せて病院へ向かう。
30分ほどで病院に到着。緊急外来の受付前の待合ロビーに着くと既に5~6人の患者さんが診察を待っていた。
休日のスポーツやレジャーなどで怪我をした感じの人や救急の患者さんが数人いて、結構な時間待つことになったがこればっかりは致し方ない。
母さんに「痛い?」と聞くと、
「痛い…」とだけ小さく答える。とても苦しそう。
痛そうにしている母さんを心配しつつ「どうか捻挫程度で骨折とかしていませんように…」と祈るような気持ちでじりじりと順番を待つ。
「やはり救急車を呼ぶべきだったんだろうか?そっちの方が優先されるのでは?」などといった自問自答を頭の中でくりかえし、1時間以上待ってやっと診察の時間になった。
もしかしたら手術が必要になるかも
診察してくださった当番医の医師の話によるとレントゲンの結果、骨が骨折してるうえにずれてるらしく、もしかしたら入院・手術が必要かもしれないとのことだった。
今日は応急処置だけしてまた2日後に専門の外科医による診察を受けるために受診の予約をして帰ることに。
ギプスを巻いて右腕を吊って診察室から出てくる母さんを見てちょっとだけ安心する。
痛み止めも処方してもらった。
しかし母さんはすでに70歳を超えた高齢。歳を取って骨折すると治りにくいとか癖になってまた同じところが骨折しやすくなるとか後遺症が残りやすいなどの話はよく聞く。
ひどい場合になると寝たきりになって認知症などにもなりやすいなんてことも聞いたことがあるのでこの先どうなるか心配ではある。
今年は良くないことのバーゲンセールだ
悪いことは続くというが今年は我がヨシノ家にとって悪いことのバーゲンセールだ。
今年の初め1月に突然の事故で父さんが急逝して、5月には僕の大腸がんが発覚。そしてこの7月に母さんが骨折と立て続けに悪いことが起こっている。
この調子でいくとこの年末ごろには自宅に隕石でも衝突しそうだ。
まあ隕石は冗談としてもこの先母さんの右手に障害が残るようなことになれば大変なことになるのは間違いない。
治療が終わるまでは無理をしないようにしてなるべく家のことは僕がやるようにしよう。
病院から母さんを連れてもどったときの時刻は既に午後10時を回っていた。
僕の体調としては下痢が続いてる。
前回の入院時に処方してもらった下痢止めがもうなくなってしまった、ピンチだ。
母は骨折、息子は抗がん剤の副作用でフラフラ。
ヨシノ家の住人はもうボロボロだ。
休薬期間中の合間に久しぶりに仕事をする
2クール目の抗がん剤投薬後から10日経過
今日はバタバタと忙しい一日だった。
午前中は弟の仕事を手伝い、午後からは母さんの骨折の件でいろいろ動かなくてはいけなかった。
僕は癌が発覚する前は自営でやってる弟と一緒に塗装の仕事をしていたが、癌が見つかったことをきっかけに仕事はやめることにしていた。
だが、昨日弟から連絡があって急ぎの仕事があるのでどうしても昼までにかたをつけたいから手伝って欲しいとのこと。
急きょのことだったが、化学療法の真っ最中である兄をコキ使おうってくらいだからよっぽどせっぱ詰まってるんだろう。
ついでにその時に母さんが風呂で転んで骨折したことも伝えておいた。
少し離れた場所に住んでいる妹にも電話で伝えておいた。
仕事については下痢が続いてるから体調的にちょっと不安ではあるが身体が動く限りはなるべく断らないでおこうと思う。
今日は8月の1日。久しぶりに仕事をする。
真夏日の炎天下の中で仕事をするのはやはり思ったよりもキツかった。
仕事中時計を見てもなかなか時間が進まない。以前より体重は減っているのに身体は重い。
体力が落ちてきているので熱中症にならないように水分補給に気を付けつつ、ゆっくりめで申し訳ないがなんとか午前中の作業が終わった。
骨折してギプスを巻いて一人で家に居る母さんが心配なので急いで家に戻る。
家に帰ると何事もなく、母さんは大人しくしていた。
でも外を見ると洗濯物が干してある。
片手で洗濯したのかな、無理しないでもらいたいものだけど。
これからはできる限りの家事は僕の方でやろうと思うんだけど母さんは
「これくらいどうってことない!」
と変に強気なのでヘタに無理してまた転んだりしないか心配だ。
しかしなんだかんだ言って今まで母さんに甘えてたところはやはり大きい。
母の偉大さを改めて思い知ることになる。
それと僕は明後日から3クール目の抗がん剤治療のためにまた入院しなくてはならないので右手がギプスを巻いていて不自由な母さんが家で一人で大丈夫なのか心配だ。
近くに住んでる弟になるべく様子を見に来てもらうことにしよう。
体調としてはやはり下痢が続いている。
前回も下痢だけはずっと続いてたから僕は体質的に副作用として下痢になりやすいのかもしれない。
下痢のせいで倦怠感も少しあるような気がする。
といっても最大を10としてのつらさの目安は1か2って感じだけど。
抗がん剤の副作用で止まらない下痢と指先のひび割れ
2クール目の抗がん剤投薬後から11日経過
下痢が止まらない。
あと指先がひび割れて痛い。
しかしこの肌の症状は抗がん剤治療を受ける以前から僕の体質として乾燥しやすい時期には出ていたので初めてではない。
もともと出やすかったうえに抗がん剤の影響で指先のひび割れが出てきたのだろう。
抗がん剤であるベクティビックスの説明パンフレットにも皮膚の乾燥はベクティビックスで治療を受けられる患者さんのほとんどに見られる症状だと書いてあった。
体重も減りつつある
食事に関してはあまり食べられないので体重もそこそこ落ちてきている。
2クール目の抗がん剤治療が終わった直後は吐き気と倦怠感からの食欲減退であまり食べられなくてどんどん体重が落ちて少し焦ったが、ここ数日は一日のうち何食かは食べれるようなって体重の減りも落ち着いた。
大腸がんの手術前の体重が75kgくらいで現在がおよそ67㎏くらい。
いつのまにか70キロ台を下回っていた。
僕の身長が177㎝くらいで理想的な体重が65㎏くらいらしいからまだまだ痩せすぎというわけではない。
体重は60㎏の前半くらいをウロウロしてればいいだろうと考えている。
肌荒れに関しては顔、身体ともに前回ほど湿疹が出たりガサガサになったりといったような症状は出ていない。
食欲が無くてご飯が食べられない代わりに野菜ジュースを1日1リットル以上飲むようにしているせいかもしれないけど本当のところはどうか分からない。
再び医療センターへ
さて、これから先日予約した医療センターにおととい風呂場で転んで右手首を骨折した母さんを連れて行かないといけない。
どういった治療法になるのか分からないけど実はその点は昨日の午後からいろいろ画策していて、ある程度のめどはついている。
とりあえず予約した時間に間に合うように母さんと家を出て車で医療センターに向かった。