がん発覚後、桜を見る時は「これが最後かも」という想いで見てしまう
がん発覚後、桜を見る時は「これが最後かも」という想いで見てしまう
この記事ではヨシノ (id:yo_kmr)が2019年の4月初旬に書いたメモをまとめています。桜を見に行ったときのことと、通っている鍼灸院で聞いた話についてまとめています。
甥と姪の成長した姿にこころ癒される
2019年4月。
朝、岡山県に住んでいる妹からLINEで妹の家族全員で花見に行った時の写真を送ってきてくれた。場所は岡山県の津山城と言うところで桜の名所らしく、とてもきれいな写真だった。
それに加えて3才になったばかりの甥のハル君と1才の姪さくちゃんの写真と動画も一緒に送ってくれた。妹はちょくちょくハル君とさくちゃんの写真や動画を送ってくれて、それを見るたび母と僕は癒されている。
甥のハル君が動画の中でイチゴを食べて「いちごうまい!」と言っている。
今までカタコトでしかしゃべってるところを見たことが無かったので、意味が通じる言葉を話しているところを見ると
「ああ、なんだかんだ言っても成長してるんだな」
と、感慨深い。
姪のさくちゃんも元気そうだ。
この子らの成長を見ていると、とても嬉しくてとても心が和む。
いつまでもこの子らの成長を見ていたい。この子らと会話ができるようになるまで僕は元気でいられるだろうか。
この子らが僕のことを覚えていてくれるくらい大きくなるまで、この子らの思い出の片隅にいられるくらい僕は生きていられるだろうか。
そうなるように頑張ろう。
がんと知り、もう3度目の桜かな
先日、僕も母と一緒に近所の自然公園に桜を見に行った。
特に桜の名所というわけでもないけれど、毎年桜が咲く頃には必ず母を連れて桜を見に行こうと決めている。
もしかしたらこれが最後の桜かもしれない。
いつもそう思いながら見ている。
ここで一句、
「がんと知り、もう3度目の桜かな」
4度目の桜をまた来年、元気な身体で見られるように頑張って行こうと思う。
心と身体はお互いに影響しあっている
今日は福岡県の博多まで週に一度通っている鍼灸院に行ってきた。
今回のアバスチン抗がん剤6クール目の休薬期間は下痢で長く苦しめられたが、最終日のここにきてお腹の調子も良くなり元気も出てきたみたいだ。
やはり体調が悪いとそれに比例して気分も落ち込みがちになると思う。
抗がん剤治療中の厄介なところは、その体調の悪さが抗がん剤の副作用によるものなのか、身体の中でがんが悪さをしているのか分からないところで、ついついがんが身体に悪影響を及ぼしているんじゃないか?と考えがちになる。
ちょっとでもお腹のどこかが痛かったりすると、
「もしかしたらがんが増えているのかも…」
と、そんな考えが頭の中をグルグルと周り、ネガティブなスパイラルに入ってしまう。
よくない傾向だ。
でも今日は下痢もおさまって体調がいいので、気持ち的にも上向きな感じがする。
「もしかしたらこのまま大丈夫なのかも…」
と、そんなポジティブな気持ちになっている。
心は身体に影響を与え、身体は心に影響を与えている。
体調が悪いと気持ちも落ち込み、逆に調子がいいと気持ちも晴れやかになる。
お互いがお互いに影響を与えあっているのだと思う。
そのことを鍼灸の先生に相談してみると、たしかに下痢の時は気持ちが落ち込みやすいそうだ。
先生によると
「下痢の時はだいたい小腸が反応していることが多いんですよ。小腸は東洋医学では『しん(心臓)』につながっているんです。心とつながって裏と表の関係になっているんですよ」
「へーそうなんですか」
「ですから体調が悪いときは落ち込みやすいものです。そんなときはあまりジタバタしないで体調が良くなったら『やるぞー!』って元気出せばいいと思いますよ」
「そうですね。僕も気持ちには『波』があって浮き沈みはあると思ってます」
「そうですよ!回復したら元気出していきましょ!」
鍼灸の先生は他にもポジティブなことも言ってくれた。
「ヨシノさんの場合、最近肌の調子が良くなってきていますよ。肌は東洋医学では肺と表裏の関係でつながっているんですよ。そして肺は大腸と裏表の関係でつながっているんです。だから全部関連しているんですよ」
とのことだった。
なるほど、これまでの僕の人生を振り返ってみればすべてがつながっている気がする。
人生を振り返ると肺、皮膚、大腸の順番で問題が起きていた
どういうことかというと、僕は子供のころ食物性アレルギーの小児喘息で、小学校3年から6年くらいまで、季節の変わり目など事あるごとに喘息の発作が出ていた。つまり肺に問題があったわけだ。(正確には気管支なのかな)
そして中学に上がって小児喘息の発作がおさまったと思ったら、今度はアトピー性皮膚炎になった。肺がおさまったと思ったら次は皮膚に問題が起きた。
そしてアトピー性皮膚炎は皮膚科に通って塗り薬で症状をおさえてはいたものの、いつまでもそれがなくなることは無かった。そして44歳の時に大腸癌になった。
これまでの人生を振り返れば、肺→皮膚→大腸と問題が生じていた。考えてみればそれぞれがそれぞれつながっているような気もする。
なるほど東洋医学とは奥が深いものだ。
心も身体も身体の各部位も、それぞれが別個で存在しているわけはなく、それぞれがそれぞれとつながっていて、お互いに影響しあって存在している。
バランスが大事ということなのかな。
そしてもっと広い視野で物事全体をとらえていかないといけない、ということなのだろうか。
そこまでいくと未熟な僕にはなんだかぼやっとしていてよく分からない。いい歳してまだまだ知らないことばかりだし、自分の拙さが情けない限りだ。
子供のころは40も過ぎればもっとしっかりとした大人になっているだろうな、なんて思ってたんだけどなあ…