44歳の僕がステージ4の大腸がんと診断されて

2016年大腸がん発覚。手術後、腹膜への転移が確認されステージⅣだと告知される。その後半年間に及ぶベクティビックス抗がん剤治療を受ける。2018年12月がん再発。アバスチン抗がん剤治療を受ける。48歳になりました。

6クール目のアバスチン抗がん剤投薬で3日間の入院とCT検査の結果

6クール目のアバスチン抗がん剤の投薬で3日間の入院とCT検査の結果

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この記事ではヨシノ (id:yo_kmr)が2019年の4月初旬に書いたメモをまとめています。6クール目の抗がん剤治療で3日間入院したときのことや経過観察のCT検査の結果について書いています。

6クール目アバスチン抗がん剤の投薬で3日間入院する

2019年4月。

6クール目のアバスチン抗がん剤(FOLFIRI療法)投薬のための入院でいつもの総合病院にきている。

今日は先日受けたCT検査の結果も聞くことになっていて、その結果次第では僕にとって死刑宣告になるかもしれないというのに、今の気持ちとしてはわりと落ち着いている方だ。いつもならこれから始まる抗がん剤治療が嫌すぎて気分も落ち込んでいるのに。

そして今回はいつもの血液検査に加えて、検尿の検査もあった。以前、薬剤師さんからの説明で、

「アバスチン抗がん剤の副作用として尿にタンパクが出る場合があります」

と、聞いていたのでいつかはやるんだろうなと思っていた。

もし、尿にタンパクが出ていたらタンパク質が身体に吸収されずに出ているみたいなので非常に良くない状態らしい。

それにしても今日はえらく待たされた。

9時に来院して、問診に呼ばれたのが11時半ごろ。

正直待ちくたびれた。

ようやく名前を呼ばれ診察室に入り、担当医のアマキ先生の前に座る。

CT検査の結果、「増大はなし」

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まずは先週受けたCT検査の結果から聞く。

結果から言うと、これまでのデータと比較して「増大はなし」とのことで、先生の見解としては

「基本的にがん組織はほっとくと大きくなるものなので、増えたり大きくなっていないということは現段階では薬が効いていると評価しますので、薬が効いている限りは抗がん剤を続けていきましょう」

とのことだった。

この結果を受けて、正直なところ半分ほっとして、半分がっかりといった気持ちだった。

抗がん剤の副作用で総コレステロール値が上がることもある

そして今日採血した血液検査の結果を見せてもらって、その中で少し気になることがあり、総コレステロール値が若干高かった。

先生にそのことについて尋ねると、

「薬の副作用でコレステロール値が上がることもあるんですよ、まあこの程度の数値ならあまり気にするほどでもないと思いますし、経過観察でいいと思いますよ」

とのことだった。

ケトン食を実践していて糖質制限をしつつMCTオイルなどの油を積極的に摂っている僕としてはコレステロール値は気になるところ。

MCTオイルにはコレステロールは含まれていないが、今後も注意はしておこう。

僕にとって腫瘍マーカーは確かな指標というわけでもない

腫瘍マーカーも正常の範囲内だったが、僕の場合、腫瘍マーカーの数値は大腸がんの手術前は正常の範囲を超えて高かったが、外科手術で病巣を摘出した以降はずっと正常値の範囲内を推移しているので、あまりあてにはならないらしい。

先生によると

「この数値が今後大きく正常値から逸脱するようなことがあれば判断材料になるかもしれませんが、今のところはなんとも言えないですね」

とのことだった。

前任の担当医のウエノ先生も

「腫瘍マーカーの数値は100%ではないですから」

とおっしゃっていたので、あまり腫瘍マーカーの数値に期待はしないでおこう。

検尿の結果も特にこれといって問題はなかったので少し安心した。

CT検査の結果が「増大なし」ということは、とりあえずは及第点なのか

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とはいえCT検査の結果が「増大なし」ということで、とりあえずは死刑宣告は免れたといった感じかな。

1番いいのは「がんが小さくなっている」ということだけど、それは今後の努力次第でなんとかなるかもしれない。

最悪の結果が「がんの増大」ということを考えれば、今回の検査結果はネガティブでもポジティブでもなく中間。やっとこさの及第点というところなのだろうか。

いや、少なくとも悪くなっていないということを考えると、どちらかというとポジティブな結果ととらえてもいいのかもしれない。

今回の検査結果が薬が効いているおかげなのか、ケトン食をはじめとする生活習慣の変化からくるものなのかは分からない。

少なくとももう少しは元気でいられそうだし、まだまだ生活習慣の改善の余地はあるはずだ。

もっとタイトにしてもいい。生きるための努力だと考えればきっとできるはずだ。

がん細胞の特性である薬剤耐性を機能させないため、あえて糖質を摂る

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僕は普段は「免疫栄養ケトン食」を実践しているので普段の食生活のなかでは極力糖質はとらないようにしている。

ケトン食とはがん細胞が通常細胞よりも多くブドウ糖を必要とするために糖質制限をしてがん細胞に栄養がいかないようにする栄養療法のこと。

小麦粉を使った料理や白米、砂糖のたくさん入った甘いお菓子など糖質が多い食材や食べ物はほとんど食べなくなった。

でも今は病院の待合ロビーで普段は食べずに我慢している甘いチョコレートを食べている。

その理由はがん細胞が持つ「薬剤耐性」を機能させまいとの考えから。

薬剤耐性とはがん組織が抗がん剤を敵とみなして吐き出す現象のこと。 

ケトン食を実施するにあたって参考にしている書籍「ケトン食が癌を消す」(古川健司著)を読んでから、入院時にあえて糖質を摂るようにしている。

まず、なぜ抗がん剤の効かないがん細胞があるのか。その典型的な例として、細胞膜から侵入した抗がん剤を、がん細胞が敵とみなして吐き出してしまう現象があります。これを、「薬剤耐性」と呼びます。治療の初期において、効率よく癌細胞を死滅させていた抗がん剤が、やがて効力を失っていくのは、ほとんどがこの薬剤耐性によるものです。しかし、この特性を逆手に取ると、がんを効果的に死滅へと追いやることもできます。

以下、その方法を説明しましょう。極端な糖質制限食の継続によって、がん細胞は常に飢えた状況下に置かれています。そこに抗がん剤を投与するのですが、この日だけ患者さんは自分の好きな炭水化物を摂取するのです。飢えたがん細胞は言うまでもなく喜んでブドウ糖を取り入れます。この時何が起こるのでしょうか。血中の抗がん剤までもブドウ糖と一緒に取り込んでしまうのです。がん細胞は栄養を得て喜ぶ一方、「殺し屋」である抗がん剤の侵入によって、しばし混乱状態に陥ります。そこで、やがて抗がん剤を吐き出そうと、躍起になり始めます。このタイミングで再び極端な糖質制限を行うのです。糖質はがんのパワーの源です。抗がん剤を吐き出すにも、エネルギーがなくてはなりません。そのエネルギーを補給できないのですから、抗がん剤をうまく吐き出せなくなります。その結果「殺し屋」を長く組織内にとどめることになり、がん細胞は次第に弱っていくのです。

(中略)なお抗がん剤投与日に摂取する糖質は80から120グラム程度。糖質のシャットアウトは抗がん剤投与の翌日からにします。(※古川健司著「ケトン食ががんを消す」より引用)

これらの理由から入院中だけは好きなお菓子を少しだけ食べるようにしている。

抗がん剤の副作用で気持ち悪くなるのであまり食べられないが、摂取量は糖質80gくらいを目安にしている。

それと抗がん剤の副作用で気持ち悪いときにお菓子を食べることで、普段の生活でもお菓子に対する欲求が減ってきたと思う。お菓子を見ると抗がん剤の副作用で苦しいときを思い出してあまり食べたいと思わなくなった。

抗がん剤の投薬開始 

12:40ごろ、病棟に上がる。

14:30ごろ、点滴開始。

18:20ごろ、最後の点滴開始。同時刻に吐き気止めしてもらう。

21:00ごろ、睡眠導入剤のゾピクロン飲んで就寝。

排便は普通にあり。

6クール目アバスチン抗がん剤投薬での入院2日目

朝起きてみての体調は昨日よりはマシと言った感じで、吐き気としては多少はあるものの、吐き気どめをもらうほどでもない。

20:30ごろ、吐き気が上がってきたのでナースコールして吐き気どめしてもらう。やはり夜になると調子が悪くなる傾向にある。

21:00ごろ、睡眠導入剤のゾピクロン飲んで就寝。 

6クール目アバスチン抗がん剤投薬での入院3日目(最終日)

朝起きてみての体調は昨晩に比べればマシといったところ。

吐き気がおさまっていれば割と平気だが、吐き気が上がってくるとつらい。

だが、吐き気止めをしてもらうほどでもなかった。

吐き気がひどくなってくる目安として小さなゲップが連続して上がってくると吐き気止めをしてもらうようにしている。

抗がん剤の点滴終了

17:10ごろ最後の点滴終了。

帰り支度をしていてふと気づくと、枕に着く抜け毛が結構目立ってきた。

とうとう毛根にダメージがきているのか?

17:50ごろ帰宅する。やはり自宅に帰るとホッとする。