44歳の僕がステージ4の大腸がんと診断されて

2016年大腸がん発覚。手術後、腹膜への転移が確認されステージⅣだと告知される。その後半年間に及ぶベクティビックス抗がん剤治療を受ける。2018年12月がん再発。アバスチン抗がん剤治療を受ける。48歳になりました。

9クール目の抗がん剤治療の休薬期間。投薬翌日から6日目まで【がん闘病記94】

この記事ではヨシノ (id:yo_kmr)が2016年の11月上旬に書いたメモをまとめています。

9クール目の抗がん剤投薬後の翌日。高校時代のバレーボール部OB会に少しだけ参加する

2016年11月。

抗がん剤の投薬も昨日までの入院でいよいよ9回目が終わった。

最近寒くなってきたせいもあるが、手の指先の痺れが今まで以上につらい感じになってきた。

倦怠感もひどく、つらさレベル9くらいはあるだろう。

つらさレベル9

今日はほとんど一日中横になっていたのだが、夜の7時から高校時代のバレーボール部のOB会があるということで向かうことに。

こんな体調なので長居はできないけど、一応顔だけ出そうと車で20分くらい先の居酒屋へ出かけた。

今回予定しているメンバーとしてはひとつ上の先輩たちと同期の仲間たちが数名。

高校卒業して四半世紀25年以上ぶりにみんなと会うことになる。

やはりこの年になるとみんな予定が合いにくかったり、いったいどこで何をしているのか分からない所在不明な者もいるので当時のメンバーが全員集集まることは難しい。

それでも少人数の小規模なOB会だけど昔のことをあれやこれや話しするのは楽しいものだ。

この集まりを企画してくれた元女子マネージャーの2人には事前に僕の病気のことは話しておいたけど、このときにその場にいた全員に僕の病気のことは打ち明けておいた。

みんな心配してくれてねぎらいの言葉をかけてくれたのがとても嬉しかった。

抗がん剤の副作用でまともに飲み喰いはできないから僕だけあたたかいお茶をいただいて小一時間くらいで退散することにした。

短い時間だったけど、とても楽しいひとときだった。

 

寝てばかりの1日

9クール目の抗がん剤投薬後から2日経過

今日も体調があまりすぐれずに1日ほとんど寝てばかりいた。

何をするにも気力が出ない。

記録もおろそかになりがちだ。

 

指先の痺れがひどくなる

9クール目の抗がん剤投薬後から3日経過

さすがに9クール目ともなるとキツい。

手の痺れとかは寒さも関係してるのかもしれないけど、今までで一番ひどい気がする。

今回は休薬期間がいつもより長めにあるのでそれまでに少しは回復してくれればいいのだけど…

 

副作用の色素沈着のせいか顔全体がどす黒い

9クール目の抗がん剤投薬後から4日経過

まだ気分はすぐれない。

今日はなんだか下痢気味のようで、それがまたつらさを加速させているようだ。

具合が悪くて一日中自宅で横になっていたが、夕方ごろ新しいジャージかスウェットを買おうと近所のファッションセンターしまむらまで行くことにする。

店内でうろついているとふと、鏡に映った自分に目が留まる。

なんていうか顔色が悪い。

いや、悪いなんてもんじゃない。

なんだか全体的にドス黒くてまるでおとぎ話に出てくる中世の呪われた村人のようだ。

そんな僕を他人が見たら

「あ、コイツ死相が出てるな」

って人相学に全く見識が無い人にもそう思われそうな、そんな顔色をしている。

そのうえ足元もなんだかおぼつかなくてフラフラと歩いてるんだからなおさらだろう。

こんなになるまでよく頑張っていると我ながら感心する。

 

体調不良の日々が長すぎて健康だったときの感覚を忘れそう

9クール目の抗がん剤投薬後から5日経過

抗がん剤の投薬から5日経過したが、いまだ体調は芳しくないままだ。

倦怠感のつらさ度レベルでは5くらいかな、というより最近その指針がよく分からなくなってきた。

つらさレベル5

というのも倦怠感のつらさレベルを何から基準とするのか?もちろんそれは健康で元気な時というか抗がん剤治療を受ける前の体調を基準としている。

でも、このつらい状態が数か月間もずっと続いているので健康で元気な時のことを忘れてしまいそうだ。というか実際どうなんだろう?よく分からなくなってきた。

たとえば甘いものを食べた後でカラい物を食べると、その辛さが際立つというかよく分かるものだけど、辛いものばっかり食べ続けているとその辛さに慣れてしまって最初に感じたほどの辛さは感じなくなるのと似ている気がする。

そういった理由からいま自分自身が感じているつらさが果たしてニュートラルな地点から冷静に判断出来ているかどうかよく分からなくなってきていると思う。

 

ついに体重も60㎏を切る 

毎日入浴前に体重計に乗っているのだが、ついに体重が60㎏を切った。

大腸癌と診断される前と比べると15㎏減だ。

たとえるなら5㎏パックの米袋3つ分とか、1,5リットルのペットボトル10本分くらい軽くなった。

そのせいかどうか分からないけど最近急に冷え性になった気がする。

以前ならこれくらいの寒さなんてどうってことなかったのだけど、なんというか身体の芯から冷えるというか寒さが身に染みるというか、実際に身に染みて寒い。

足先などが冷えやすく、熱い風呂にゆっくり浸かっていても風呂から上がってすぐに布団に入らないとすぐに冷えてしまうし、いったん冷えるとなかなか温まらない。

痩せることはいいことなのだけど、それに伴って体力なども落ちているのかもしれない。

良し悪しだ。

 

抗がん剤の副作用で髪の毛だけではなく眉毛も薄くなるもよう

9クール目の抗がん剤投薬後から6日経過

あいかわらず抗がん剤の副作用はつらいのはつらい。

やはり回復力が落ちてきてるんだと思う。

髪の毛が薄くなっていくのは日ごとのシャンプーなんかで実感できるのだけど、頭髪は薄くなっても眉毛とかすね毛は薄くならないのかなー?なんて思ってると眉毛も徐々に薄くなってきているようだ。

僕の眉毛はどちらかというと濃くて太いほうだと思う。

実際に何本か異様に長い眉毛がある。

だいたい一番長いもので3㎝くらいはあると思う。

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「眉毛の長い人は長生きする」

なんてウチの母さんは根拠がまるでない言い伝えのように言ってるけど、先日鏡を見るとその一番長い眉毛が無くなているのに気づいた。

「ああ、君も逝ってしまったんだね…君に『ナガイキくん』なんて名前までつけてかわいがっていたのに…」

散っていった一番長かった眉毛にふと思いを馳せる。

別に眉剃りなんてしていないのに気づけば全体的に眉毛が薄くなっている。

ということは他のすね毛なんかも薄くなってるんだろうな…

ごめんねすね毛くん、君のことはどうでもいいや。