44歳の僕がステージ4の大腸がんと診断されて

2016年大腸がん発覚。手術後、腹膜への転移が確認されステージⅣだと告知される。その後半年間に及ぶベクティビックス抗がん剤治療を受ける。2018年12月がん再発。アバスチン抗がん剤治療を受ける。48歳になりました。

長かった抗がん剤治療は終わったけど達成感はない。PETCT検査を受けることが恐ろしい。【がん闘病記108】

この記事ではヨシノ (id:yo_kmr)が2017年の1月初旬に書いたメモをまとめています。

抗がん剤治療は終わったのか?それともただの長いインターバルなのか?

2017年1月。

12クール目の抗がん剤投薬後から2日経過

先日、とりあえず抗がん剤治療は予定していた12回がすべてが終わった。

終わったけど不思議と達成感のようなものはあまり感じられない。

なぜかというと次のPETCT検査の結果次第で、また抗がん剤治療が再開されるかもしれないからだ。

「ぬか喜びはしたくない」

そう思うところが心のどこかにあるのだろう。

担当医のウエノ先生や担当の薬剤師さんらもあまり憶測でものを言うべきではないとの姿勢がその口ぶりからも見て取れる。

「次の検査の結果が良かったら、しばらく薬はお休みして…」

だとか…

「次は休薬期間長めにとれるといいですね」

とか。

あまり「終わり」とか「終了」みたいに言わない。

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あくまでも「長いインターバル」のようなそんな言い方をしてくる。

おそらく抗がん剤を止めてから癌が再発した人たちをたくさん見てきているのか、プロとしてあまり患者に期待を持たせるような不用意な言葉を言わないよう気を付けているのか。

真意のほどは分からないが慎重な姿勢であることだけはなんとなく分かる。

 

抗がん剤の副作用が抜けるまで2ヵ月くらいかかるようだ

自分自身の今の体調としては倦怠感などあるが、今までの副作用に比べるとどちらかというと楽な方なのかもしれない。というより長いこと抗がん剤をしてきたこともあり、副作用のつらさにも慣れてきてしまったんじゃないかとも思う。

今の僕は元気な時の僕のことをすっかり忘れてしまった。

抗がん剤の副作用がある日常の方に慣れてしまったんだ。

薬剤師さんの話では

「抗がん剤の副作用が抜けるまで2ヵ月くらいはかかる場合が多いですね」

と聞いた。

もしそんな時が来るのなら、どんな感覚が味わえるのか楽しみだ。

 

PETCT検査を受けること。その結果を聞くことが怖い

12クール目の抗がん剤投薬後から3日経過

あんなにつらかった抗がん剤治療を予定通り12回終えたのになぜ達成感のひとつもない。

なぜなんだろう?と考えてみると、正直最後のPETCT検査を受けてその結果を聞くまではいかんともしがたい気持ちになっていることに気付く。

というよりは検査の結果を聞くことが怖い。

「もし癌がどこか他のところに転移していたら?」

そう思と怖くてたまらない。

普段過ごしていても身体のどこかにほんの些細な痛みを感じるたびに怖くなる。

 

「もしかしたら転移してる癌が悪さをしてるんじゃないだろうか?」

 

「もしくは以外に癌の進行が早く、外科的手術でまた身体の一部を切り取らないといけないくなったら?」

 

「それは内臓の一部なのか、足なのか腕なのか?」

 

そんなことを考え出すと怖くてたまらなくなる。

そんなことはごめんだ、とても受け入れがたいことだ。

と、このように「まだ起きてもいない心配事の前借り」をしてても何もならないことはよく分かっているのだけど、ネガティブな波に襲われるとついつい考えてしまう。

これまでの経験上、こういった精神的なアップダウンはあるということは分かっているし、この精神状態が長くは続かないことも分かっている。

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これは波だ、月の満ち欠け、潮の満ち引きのようなもの。

吐いては吸う呼吸のようなもの。

生命としての鼓動のひとつなのだから。

 

12クール目の抗がん剤投薬後から6日経過

抗がん剤の副作用で、まだ舌が痺れている。

普段はあまり感じないが、冷たいものを飲むと舌が痺れている感覚が分かる。

副作用としては他に指先の痺れ、肌の疾患、倦怠感などがある。

倦怠感のつらさ度でいうと・・・というより元気だったころ(抗がん剤治療を受ける前)の感覚をすでに忘れつつあるのでどれくらいつらいのかが分かりにくくなってしまった。

慣れというのは恐ろしいもんだ。

 

身体中がかゆくてたまらない

12クール目の抗がん剤投薬後から8日経過

ここ数週間の副作用で少し変わったものがある。

それは爪が弱くなってきていることとすぐにフラついてしまうこと、あとは身体の痒みが酷くなってきていることだ。

手の指先の症状としては指先のひび割れが無くなった代わりに今度は爪の先がすぐボロボロになってしまう。

なぜボロボロになるのかというと、身体中の痒みが以前よりひどくなったためにぼりぼりかきむしってしまうせいだ。

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かゆみ止めの内服薬まで出してもらったけど、それでも痒くてたまらない。

激しくかきむしるせいか爪自体が弱くなっているせいか分からないけど、縦にひび割れが入っている。

そしてすぐにフラついてしまうのは去年の暮れ、抗がん剤治療の11クールと12クールの間に引いた風邪で半月ほど寝たきりになっていたせいもあって、筋力が落ちたからかもしれない。

身体の痒みは今までで最高に痒い。

いつもなら塗り薬だけである程度は制御できるのだが、今回は塗り薬を塗っても痒みで夜眠れないくらいひどかったので飲み薬も処方してもらった。

それでもぼりぼりとかきむしってしまう。

最後の最後でキツい副作用が出てきた。

抗がん剤の副作用が出来るだけ早くなくなることを祈るばかりだ。

 

明日にはPETCT検査が行われる

12クール目の抗がん剤投薬後から11日経過

今、身体中が痛い、痛いというよりは痛痒い。

痒みが今まででMAXになっていると思う。

かゆくてたまらないので血が出るほど掻きむしる。

そこが腫れあがって痛くて痒くてたまらない。

他にも指先の痺れや倦怠感からくるだるさでなかなかつらい。

最後の抗がん剤投薬から11日経過したが、さすがにこれまで12回も抗がん剤治療をしてきたからつらさもなかなかのものだ。

 

明日はいよいよPETCT検査が行われる。

怖い気もするがいまさらどうこう考えてもしょうがない。

「結果が出てからあれこれ考えることにしよう」

なんて理性的には考えるけど、そう簡単にはいかずにあれやこれやとネガティブなことを考えてしまう。

 

「止水明鏡」はやっぱり僕には程遠い。