44歳の僕がステージ4の大腸がんと診断されて

2016年大腸がん発覚。手術後、腹膜への転移が確認されステージⅣだと告知される。その後半年間に及ぶベクティビックス抗がん剤治療を受ける。2018年12月がん再発。アバスチン抗がん剤治療を受ける。48歳になりました。

評判の鍼灸院でいろいろと聞いてきたこと

評判の鍼灸院でいろいろと聞いてきたこと

この記事ではヨシノ (id:yo_kmr)が2019年の5月上旬に書いたメモをまとめています。通っている鍼灸院で聞いた東洋医学の健康に関する話を書いています。

週に一度、福岡県の博多にある鍼灸院に通っている

今日は母を連れていつも通っている福岡の博多にある鍼灸院まで行ってきた。

この鍼灸院は知人からの口コミで評判が良く、膝と腰が悪い母を1年くらい前から週に一度くらいのペースで連れて行っていた。針のお陰か、一時期は家の中でも杖が必要だった母が、最近では家の中では杖を使わなくて済むようになった。

そして僕もがんが再発した頃から、免疫力アップなどにつながるツボに針やお灸をしてもらっている。

施術するベッドに横になってしばらく待っていると、鍼灸の先生がやってきた。

鍼灸の先生は小柄な年配の女性で60代くらいかな?といった感じ。

針を打ちながら鍼灸の先生が言う

「針をやり始めの頃に比べると、かなり肌の調子も良くなってきましたね」

そう、僕はもともとアトピー性皮膚炎で、皮膚科でもらった塗り薬を顔と身体にいつも塗っていたが、最近顔の方は薬の成分のが入っていない保湿のローションだけですんでいて、身体のほうもほんの少しだけ、腕と背中に薬をつけるくらいで済んでいる。以前は足にも薬をつけていたが、最近はつけなくても平気になった。針のお陰か食事や生活習慣を見直したお陰かは分からないが、好転していることはいいことだ。

先生が言うには

「足の方が皮膚としては強いんですよ。そして足の方からよくなってきてますね」

とのこと。そして、

「これまでは肌の調子があまり良くなかったので、ツボを指す所も制限がありましたが、最近では思ったところに針を刺せるようになったのでうれしいです」

「あーそうなんですね」

ツボの場所も決まったところではなく、その日の体調などをみて微妙に変えているみたいだ。そしてこれまでは肌の状態が悪かったので、ツボをわざと外して刺していたが、今日はどまんなかに刺せるようになったという。なんにしても身体のどこかが改善されていることは僕にとって喜ばしい。

気を下げるとは

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「そして今日は『曲池』という気を下げるツボに針を打ちますよ」

「気を下げる。とはどういうことですか?」

「なんと言ったらいいんでしょうかね~、頭に上った血を下に下げる。とでもいったらいいんでしょうか」

「意外ですね、普通は引力があるから血液は自然と下のほうに行きやすいと思ってたんですけど、そんなこともないんですね」

「確かに引力がありますから血液は下がりやすいと言えば下がりやすいです。でも一旦足まで下がった血を今度は上に上げるのはなかなか大変なんですよ。だから上から新鮮な血液を押し下げることによって、下の方の血液を押し上げようというわけです」

「へーなんだかトコロテンみたいですね。てっきり逆だと思ってました」

「そもそも脳はいつも大量の血液を必要としていますから、頭のほうに血を送るのは比較的簡単なんですよ。頭は心臓にも近いし首の方には頸動脈と言って太い動脈がありますからね」

「そう言われてみればそうですね。1日を通して何も考えていない時なんて一時もないですもんね」

「そうです。だからこの『曲池』というツボで気を下げて、新鮮な血液を下のほうに送ろうというわけです。足が冷えると血流が悪くなるんですよ。足と頭では温度が違うでしょう?」

そう言うと先生は手のひらで僕の足先を触った後、同様に手のひらで僕の耳を触った。

「なるほど!同じ手なのに足に触った時は暖かく感じて、耳に触った時は冷たく感じました。足と頭で体温が違うんですね」

そして先生から足元を温めるために足湯をやったらいいですよ。とアドバイスもらったが、偶然僕も免疫力を上げるためには体温を上げたほうがいいと思っていたので、毎朝の日課として最近足湯を始めたところだった。

東洋医学では食べ物は身体を冷やす「陰」と温める「陽」分けられる

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「それでお腹の調子はどうですか?今回は下痢になりましたか?」

「はい、今回はあまり下痢にはなりませんでした」

「あーそうですかよかったですね!」

「今回は食事に気をつけて、なるべく火が通っていないものは避けるようにしていたんですよ」

「それはいいですね。火が通っていない生ものは東洋医学の考えでは身体を冷やすとされていますからね」

「へーそうなんですか」

「東洋医学では食べ物は『陰』と『陽』に分けられて『陰』は身体を冷やし、『陽』は身体を温めるものなんです。そして本来なら身体を温める食べ物であるお肉も、生で食べると『陽』ではなく『陰』のほうになるんですよ」

肉イコールたんぱく質という考えから、肉ならなんでも筋肉になって身体を温めると思っていたが、火が通っているかいないかで違いがあるとは知らなかった。

「そしてお肉の中でも豚肉が一番『陽』ですね」

「最近僕は鶏肉ばっかり食べてるんですけど、鶏肉はどうですか?」

「鳥は豚の次です。豚肉、鶏肉、牛肉の順番ですね。そして果物ってたいてい生で食べるじゃないですか、だから大体の果物は『陰』なんですけど1つだけ生で食べても『陽』の食べ物があるんですよ」

「それってなんですか?」

「りんごです!りんごだけは生で食べても『陽』になるんですよ。昔から風邪を引いた時にはりんごをすりおろして食べたりするじゃないですか。だから昔の人ってとても理にかなったことをやってたんですね」

「へえ、すごいですね。納得です」

東洋医学では身体を冷やさないということに重点をおいている感じなのかな。

「それで最近肌の調子もよくなってきたでしょ?いろいろと食生活も変えられた影響が出てると思いますよ。食が身体を変えるのは10年かかると言われていますけど、徐々に影響はでているとと思いますよ」

「そうなんですね」

「そうです。結局のところ『医食同源』、『一病息災』というじゃないですか。病気して初めて健康に目覚めるというものですよ」

そういって先生ははげましてくれた。 そしてお腹の方を触診しながら、 

「今回は下痢になってないみたいですから、お腹を触った感じがやはり前回と違いますね」

「やっぱりそうなんですか」

「そうです。でもちょっと水はけが悪い感じはしますけど」

「実は今日昼ぐらいからお腹が痛くなって、お昼ご飯食べずに来たんですよ」

「あーそれでですか、何か胃の方で水はけが悪いような感じがしたからそのせいかもしれませんね」

腹痛のことについては何も言っていなかったのに、触っただけで分かるというのも不思議だ。そんなことを話しているうちに針治療は終わった。

作り置きのアヒージョが腐っていた

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自宅に戻って数日前から鍋に作り置きしていたアヒージョを夕食に食べようと思い、温めようとしたらアヒージョが糸を引いていた。

なんとアヒージョが腐っていたのだ。

最近暖かくなってきたからちょっと注意しないといけないな、とは思っていたけど、ことのほか腐るのが早かった。思えば作ってから2~3日は鍋に入れたまま常温で放置していたので、それがいけなかったのだろう。たまに火を入れるくらいではダメだった…

これはかなりショックだった。

帰って夕食にアヒージョを食べるのを楽しみにしていたのに。

最近手に入りにくかったカリフラワーが手に入って、食べるのを楽しみにしていたのに。

まだまだたくさん鍋の中に残っていたのに。

無念だ悲しい悔しい…腐らせてしまった自分が情けない。

ごめんよアヒージョ。アヒージョに申し訳ない。

しかしよく考えてみると、昼ごろにお腹が痛かった原因は、もしかしたら昨日の夕飯に食べたアヒージョがもう既に腐りかけていたせいなのかもしれない。

少なくともお腹が痛かった原因が分かったのでその点は少しだけ安心した。