全12クールの抗がん剤治療が終わって一ヵ月弱。まだ副作用はおさまらない【がん闘病記114】
この記事ではヨシノ (id:yo_kmr)が2017年の1月下旬に書いたメモをまとめています。
かゆい→痛いの繰り返し
2017年1月。
12クール目の抗がん剤投薬後から20日経過
今現在、最後の抗がん剤治療が終了してから20日も経過しているというのに、副作用のつらさがなくならない。
今、一番頭を悩ませているのが「かゆみによる痛み」だ。
身体中がかゆいから掻きむしる、するとかきすぎてそこが傷だらけになって血が出て痛くなる。
しばらくするとその傷口にカサブタができて今度はそのカサブタをかりかりとかきたくなってまたかきむしってしまう。
かゆい痛い→かゆい痛いの繰り返しだ。
加えて倦怠感もなかなか良くならないし、指先の痺れや舌の痺れも改善されないままだ。
それと気づいたのだけど、色素沈着によって手の甲が一部黒くなっているのが分かった。
まるでボウリング選手とかがよく手につけている手袋みたいなやつ(プロテクター?)のように手の甲の一部が四角く黒くなっている。
でもこれは日々薄くなってきているというか徐々に小さくなってきている気がする。
抗がん剤の影響で色素沈着した部分が薄くなってきているのだと思う。
こういうのを見るとだんだん良くなってきているようにも思えるが、すっかり回復するまではまだまだ先は長そうだ。
かゆみの耳なし芳一やー!
12クール目の抗がん剤投薬後から27日経過
最後に抗がん剤治療を受けてから約一ヵ月弱たつというのに、抗がん剤の副作用は僕の中にまだ色濃く残っている。
これだけ日数が経過したというのに、今が1番つらい時期なのかもしれない。
「倦怠感のつらさ」は8クール目くらいの抗がん剤治療中が一番つらかったけど、今はなんというか、これまでにない種類のつらさが僕の身体を苦しめている。
まず第一につらいのが「かゆみ」だ。
全身のいたる所がかゆくてたまらない。身体の表面でかゆくない部分と言えば足の裏か手のひらくらいだ。
「かゆみの耳なし芳一やー!」ヒコマロさん風に言いたくなる。
頭の先から足の先まであらゆるところがかゆい。
なんというか放置できる類のかゆさではない。
かゆいところを金タワシでゴリゴリこすりたくなるほどのかゆさで、つい強く爪でボリボリとかきむしってしまうため、爪でかいたところが傷になりヒリヒリと痛む。
今、僕の身体はかゆみと痛みで包まれている。いや覆い尽くされているといっても過言では無い。
それに加えて多少の倦怠感もある、かゆみと痛みと倦怠感それらが一緒くたになって僕の身体を痛めつける。
かゆくてたまらない、でも爪でかきむしると傷になり痛くなるからかけない、それを我慢してると気が変になりそうになる。
夜中もかゆみで眠れない。
かいてはダメだと頭では分かっているけどそのかゆみに勝てずについかきむしってしまう。
爪でボリボリとかきながら
「かいてはダメだ…かいてはダメだ…」
と自分に言い聞かせるがその手が止まらない。
そして爪でかいて傷になったところが身体を動かすためにチクチクと痛む。
全身かきむしってしまっているので、かいた部分が傷になり血が滲み、チクチクやヒリヒリといった感じで痛むからかゆみと同時にその痛みにも耐えないといけない。
かきむしった場所で酷いところは肌の薄皮が剥がれ、血が滲み、まるで強い酸をかけられたようにじくじくと痛む。
いっそのこと全身の皮を剥ぎとってしまいたいと思うくらい、かゆくて痛くてたまらない。
病院からかゆみ止めのクリームや飲み薬が処方されているのだけど、かゆみの方が強いらしくてあまり効果は続かない。
抗がん剤治療から時間が経てば経つほど楽になると思っていたけれど、何の事は無いまだまだ楽になる兆しが全く見えてこない。
かゆみというものがこんなにつらいとは…
全12クールの抗がん剤治療の副作用は僕が考えていた以上に重く深いものだった。
抗がん剤治療の余波はまだまだ続きそうだ。