アバスチン抗がん剤2クール目開始。投薬で入院する
この記事ではヨシノ (id:yo_kmr)が2019年の1月上旬に書いたメモをまとめています。
- 点滴が始まる前から吐き気がするくらい気が滅入る
- 今回から担当医はアマキ先生(仮名)に
- しょっぱなから本音をぶつけてしまう
- 病棟に上がり投薬開始
- 病院専属の栄養士さんと入院中の食事について事前に打ち合わせをしておく
点滴が始まる前から吐き気がするくらい気が滅入る
2019年1月。
2クール目のアバスチン抗がん剤の投薬のための入院初日
何度経験してもこの「入院」というものは嫌なもので気が重くなる。病院の待合ロビーで待っているだけで気分が悪くなるというか、気が滅入ってくるようだ。まだ抗がん剤の点滴が始まってすらいないのに少し吐き気すらする。
こういうのは気の持ちようなんだろうけど、気持ちがこんなにも体調に左右するとは思わなかった。それに今日はいつもより特に患者さんが多い気がする。採血から2時間以上待ってから、問診に呼ばれた。
気分が悪いうえに待ちくたびれた…
今回から担当医はアマキ先生(仮名)に
今までの担当医だったウエノ先生は先月までで退職された。退職される前にウエノ先生に理由を聞くと、ヘルニアで腕が上がらないのでもうメスが振るえないから。とのことだった。
そして今回から僕の担当医になるのはアマキ先生(仮名)で、見た目は30代中ごろに見える比較的若いドクターだ。初対面のイメージとしてはウエノ先生が温和な感じだったのに対して、どちらかというと理数系というか、かっちりしたイメージだった。
血液検査の結果、抗がん剤の投薬を開始しても問題ない数値らしい。そして気になっていた腫瘍マーカーの数値も正常範囲内とのことだった。アマキ先生は僕の体調についていくつか聞いたあと、
「抗がん剤やりますか?」
と、僕に聞いた。
しょっぱなから本音をぶつけてしまう
その先生の問いに僕は、
「先生、本音を言いますよ…本音を言うとす~~~~~っごくやりたくないんですよ。でももう病院に来ちゃったんでやります」
と答えた。続けて僕は思いのたけを先生にぶつけてしまった。
「やりますけど先生、できればちょっと手加減してくれませんかねえ…こないだの抗がん剤投薬のとき、あんまり副作用がつらくて『ウエノ先生、オーバードーズ気味に薬をオーダーしたんじゃないか?』って思ったくらいですもん。量を減らして効果がなくなっては本末転倒ですけどなんというか…その手心というか裁量のようなものをですね…」
と、僕が恨みがましく言うと、アマキ先生は苦笑いしながら
「ははは、分かりました。ちょっと減らしてみましょうね」
と言ってくれた。なんだか話の分かる先生みたいで良かった。
そしてもう一つ、数日前から気になっていた「のどの違和感」について聞いてみたところ、
「あんまり聞かないですねえ…これから抗がん剤を続けていって、その症状が継続すれば考えましょう。それと血液検査で炎症に関する数値のCRPが上がっていたので風邪などが原因かもしれませんね」
とのことだった。
病棟に上がり投薬開始
13:30ごろ、今回入院する5階病棟に上がる。
血圧は上が120くらい。
体温は37度だった。
この抗がん剤の副作用で「血圧の上昇」という項目があったので一応血圧には注意している。
そして今回は投薬の前に「イメンド」という吐き気どめの薬を飲むように言われた。薬を持ってきた看護師さんによると僕の担当のカワノ薬剤師さんからの提案らしい。相変わらず頼りになるぜ薬剤師さん!
点滴開始
14:30くらいに点滴が始まった。開始が遅いので終了も遅くなりそうだ。
そして今回は前回わずらわしかった心電図をつけなくていいとのこと。看護師さんに理由を聞くと
「最初だけ念のためなんですよ~」
みたいなこと言っていた。なんにせよ身軽なのはいいことだ。
その後夜になり、夕食の配膳があったが吐き気も多少出て来たので果物を少しつまんだ程度でやめておいた。
病院専属の栄養士さんと入院中の食事について事前に打ち合わせをしておく
入院中の食事に関しては午後に病院の栄養士さんと綿密な打ち合わせをしておいた。
前回のアバスチン抗がん剤の投薬の経験から、この抗がん剤の投薬中から投薬後数日間は無理して食事しない方がいいというのが僕の考え。
投薬中からしばらく強い吐き気が続くし、その後はひどい下痢が続くので無理して食べて吐いても苦しいし、下痢をしても苦しいうえにせっかく取った栄養が下痢嘔吐で排出されたら苦しむだけ損な気がする。それにまだ僕は体力はある方だ。
前回の抗がん剤治療から5kgくらいは痩せたけど、まだまだ数日間食べなくても大丈夫だし、水分を十分にとって消化にいいものを選んで少量食べれば下痢嘔吐も酷くなることはない。なので、僕の抗がん剤治療中の食事戦略としては「なるべく食べない」ということだ。栄養士さんにはその点を相談して食事メニューを極力少ないものにしてもらった。
最小限のメニューとして
- ご飯80g
- 果物少量
- お漬物
- ゼリー
という食欲不振な人向けのメニュー、通称「なでしこ食」というものにしてもらった。
この「食べない戦略」は体力がある人にしか向かないと思うけど、こういうことを自分から積極的に栄養士さんら病院のスタッフに相談することでなるべく副作用の苦しさを軽減できるのではないかと僕は思う。
最後の長い点滴の始まり
19:00ごろ、最後の点滴が始まった。
この点滴は1時間あたり12mlと少量づつ身体に入れていくので46時間くらい時間がかかる。
20:00を過ぎた頃には吐き気も出てきて気分が悪くなり、足先もじんわりとではあるが痺れてきた気がする。前回の経験から細かいゲップが頻繁に上がってくると吐き気がひどくなる傾向にあるので追加の吐き気止めをもらって21:00を過ぎたころには睡眠導入剤のゾピクロンをもらって早めに寝ることにする。
はあ、やっぱりつらいなあ…